出版社ふらんす堂の句集・歌集・詩集などを扱うオンラインショップです。
■百首シリーズ■
最新刊
1700円(税抜)


『岡井隆の百首』



『与謝野晶子の百首』



『落合直文の百首』



『山崎方代の百首』



『寺山修司の百首』



『森鴎外の百首』




■現代俳句文庫■
最新刊
1200円(税抜)


『金子敦句集』




■大阪俳人シリーズ■
最新刊
1200円(税抜)


『四明句集』




ホーム百句シリーズ > 名人百句シリーズ藤田直子著『鍵和田秞子の百句』(かぎわだゆうこのひゃっく)
書籍詳細

藤田直子著『鍵和田秞子の百句』(かぎわだゆうこのひゃっく)[9784781412559]

販売価格: 1,500円(税別)
(税込: 1,650円)
[在庫あり]
数量:
第16回日本詩歌句随筆評論大賞 評論部門・大賞受賞を受賞されました。おめでとうございます!

◆豊穣の世界を探る

硝子戸を人の過ぎゆく古雛

古雛が並べられているのは骨董品店だろうか。雛を装飾として置いている和風の店だろうか。いずれにしても、ショーウィンドーの硝子の内側に、年代物の雛が飾られている。それを外から見ているのは作者だが、句は作者の視点からではなく、雛からの眺めとして詠まれている。作者が雛に成りきったとも言えよう。
「人の過ぎゆく」は単に往来のことを言っているわけではない。雛は幾代にも亘って飾られてきたが、人は生きかわり死にかわりして命が継承されて行く。古雛はそれを見つめてきた。芭蕉の「百代の過客」に通じる視座である。

◆草田男の〈空は太初の青さ妻より林檎受く〉も〈種蒔ける者の足あと洽しや〉も戦後間もない時の句である。廃墟の中で生きる力を見出す草田男の詩精神に秞子は惹かれた。秞子もこの世の無常を思い知ったからこそ、この世の美しさを詠い上げたいという欲求に駈られたのである。
「萬綠」では草田男が写生を提唱していたので秞子は努めて吟行に行った。
草田男から学んだものは多いが、季語を象徴的に生かすこともその一つだった。そして季語を象徴的に働かせる句も写生句と同様に、先ずは心を無にして対象に対峙し、己の胸底から湧き上がるものを?んでこそ成るものだと知った。
(本文より)



Amazonでの本の購入はこちらより
Amazon



ご本の紹介
(ふらんす堂「編集日記」)



*

[かぎわだゆうこ(1932〜)「未来図」主宰]
[ふじたなおこ(1950〜)「秋麗」主宰、「未来図」同人]
装丁:和兎
四六判変形ソフトカバー装
222頁
2020/2/21刊行

【注】ふらんす堂友の会の方以外の注文は 先払い となっております
カード決済・ネットバンキング決済以外のお客様は、注文確定メールに払込先が記載してありますので、そちらからお振込みください。
払込が確認でき次第順次発送いたします。書籍代と送料の他に別途振込手数料がかかります。
予約の商品などを購入される場合、在庫のあるものと一緒に購入されますと、送料一律の関係から、発送は予約商品発売後になります。
インボイス制度の適格請求書が必要な方は備考にその旨をご記載ください。