ホーム|シリーズ別: 精鋭俳句叢書 > lune (月シリーズ)日原傳句集『此君』(しくん)
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日原傳句集『此君』(しくん)

日原傳句集『此君』(しくん)[4781400785]

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第32回 俳人協会新人賞受賞!

◆ 精鋭俳句叢書serie de la lune
栞・大木あまり

梨食うて心すずしくなりにけり

『此君』は総じて涼やかな句が多い。全篇を涼風が吹いている感じがする。その涼しさの源は、この梨の句だったのだ。「心すずしく」は本句集のテーマであり、作者の思想でもあると思う。(帯より)

●自選十五句
まんさくは頬刺す風の中の花
てのひらの集まつてくる踊かな
鹿散つて僧の行列見てをりぬ
外套は神話の如く吊られけり
葉桜のころの奉納相撲かな
難しく幹にとまりて囀れり
長城の切れ端を目に秋耕す
蟋蟀の跳べば親しき黄河かな
空飛んで来たる顔せず浮寝鳥
いきほひの出て真直ぐに蛇泳ぐ
出入口なき虫籠を編む男
ある人は膝を抱へて涼みけり
伝言を巫女は菊師にささやきぬ
青柿のほとりの水の迅さかな
朧夜の冬虫夏草沈む酒

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