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ホーム句集 > 単行本安東次男拾遺句詩集『流火草堂遺珠』(りゅうかそうどういじゅ)
書籍詳細

安東次男拾遺句詩集『流火草堂遺珠』(りゅうかそうどういじゅ)[9784781401836]

販売価格: 2,667円(税別)
(税込: 2,934円)
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◆中村稔編集
『安東次男全詩全句集』(思潮社)に未収録の俳句と詩の作品を中心に、俳句三九一句、詩七篇を収録する。俳句は初投句の俳誌「寒雷」作品よりはじまり俳誌「風」等の作品を中心に『裏山』『流』との重複句もあえて収録。詩は、習作作品五篇と詩集『六月のみどりの夜わ』に収録された作品二篇をその発表時のかたちのままに収録する。この意図はすべて編集者中村稔の安東次男の表現者としての本質に迫り、習作時代の作品にすでにすぐれた資質が伺われることを明らかにしようとしたものである。この『流火草堂遺珠』には、安東の詩人として出発する以前のすべてがある。詩人中村稔が亡き畏友安東を偲び、安東のために編んだ一書である。

◆中村稔抄出
かの耀よふ雪嶺のもとに生を享けし
ふるさとの氷柱太しやまたいつ見む
藤は実をこぼし不遇のうた多し
嬰児の瞳に月あるごとし抱きあぐる
秋参宿(おりおん)いろづくばかり生き得たり
陽を恋ひて蟻は冷き幹のぼる
石蕗ぶきや朝一椀の耀く飯
闇は吾がもの白き息のみくもりなし
黒揚羽わたる十字路ながきかな
秋日狂乱玩具の汽車に幾山河

*

[あんどうつぐお(1919〜2002)]
編集:中村稔(なかむらみのる)
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
196頁
2009.09.01刊行
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