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ホーム句集 > 単行本入野田千寿子句集『柿すだれ』(かきすだれ)
書籍詳細

入野田千寿子句集『柿すだれ』(かきすだれ)[9784781400921]

販売価格: 2,476円(税別)
(税込: 2,724円)
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帯・鷹羽狩行

去りぎはにやうやく鳴けり河鹿谷

 河鹿の澄んだ声を聞こうとはるばる出かけ、あきらめて帰ろうとしたとたんに鳴いた。人生の機微にも通うもの。

隣り合ふ大根すだれ柿すだれ

さりげなく詠い、昔ながらの生活と人情をしのばせる。

燃え尽きるときはそれぞれ曼珠沙華

盛りには競いあった花も、滅ぶときは「それぞれ」というあわれ。
いずれも生活体験を土台にリアリティーをもって迫る。
(帯より)

●鷹羽狩行抽出
隣り合ふ大根すだれ柿すだれ
つひに口割らぬ柘榴を壷に挿す
去りぎはにやうやく鳴けり河鹿谷
燃え尽きるときはそれぞれ曼珠沙華
だれよりも背筋まつすぐ生身魂
散りそめてより仰がるるえごの花
流木に堰き止められて盆のもの
道行の照らし出されて初芝居
なほ道のなかばなりけり岩清水
北窓を塞ぎて北の国を恋ふ
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