書籍詳細

『後藤比奈夫×中原道夫 比奈夫百句を読む。』(ごとうひなお×なかはらみちお ひなおひゃっくをよむ。) [9784781403526]

販売価格: 2,100円(税別)

(税込: 2,310円)

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夢の対談集・第二段!

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◆百句他解シリーズ2・比奈夫百句
風雅×鬼才・後藤比奈夫と中原道夫の夢の対談が実現!


12句目:雨音のはつきり枯れしもの叩く
中原:これも「もの」というふうに詠っている。括られて咲くものの「もの」と同傾向ではあるんですが、それ以上に、雨音が枯れたものに触れるときの音ですが、これが濡れているとか、水分があるものと乾燥したものに雨がぶつかるのとは違う。「はつきり枯れしもの叩く」という、雨音の違いを書く。二つが何となく、同居しているようにも思われたんです。
後藤:この「もの」はあんまり漠然と多くのものを思ってくれという「もの」でなくて、やっぱり何か枯れたものの、どれか枯れたものは限定されてというか、何かに集中してるという、そういう感じ。
中原:枯れ蓮なんかの葉っぱだと、しわしわしわっという感じでしょう。はっきり叩く、はっきり枯れたと二つにかかっている部分と、音が他とは違うよという、差別化みたいなものも、しっかり言い止めている感じ。雨音っていうのは、どうですか? お一人暮らしになられて、今日は雨か、というような。寝て起きて、夜中に感ずるとか、そういうことってありますね。
後藤:それが、どうもマンション住まいになってから……。
中原:ああ、屋根の音がないか。
後藤:あまり雨音を意識しない。
中原:意識しないんですか。
後藤:で、ちゃんと閉めて寝てると、夜でも聞こえないから、ずいぶんひどく降った日でもあんまり感じないんですねえ。やっぱり雨音は……。一軒の家で、日本式の建築だったら、いろいろ感じられると思うんですが。
中原:パチャパチャとか、もういろんな音がします。軒にしだく音だとか、風の音とか、そういうのが集合住宅になって失われましたか。
後藤:なくなりましたねえ。

◆失われていく日本固有の季語・風習に迫る
後藤比奈夫の持つ風雅を鬼才・中原道夫がひも解く。
面白くて勉強になる一冊。
この機会にぜひお求めください!!

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[ごとうひなお(1917〜)「諷詠」主宰/「ホトトギス」同人]
[なかはらみちお(1951〜)「銀化」主宰]
装丁:和兎
A5判ペーパーバックスタイル
196頁
2011.04.23刊行
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