◆第一句集シリーズ/I
木枯や両手に持てぬ荷を背負ふ
人としてのぬくもりとやわらかな芸への執念を持つ著者ならば必ず新しい道は展ける。
(序・増成栗人)
◆自選十句
風船の紐まつすぐに漂へり
地図持ちて残戎の日暮かな
馬の字は立ち姿なり寒の入
こだはりを捨てよ糸瓜の垂れ下がる
耳痛き話が一つ芋煮会
弘法は筆を選べり春の雷
筆掛けの筆の毛ふはと春立てり
春疾風筆に背中のありにけり
墨こぼれ墨の冷たき原爆忌
二百十日墨の粘りに筆まかせ
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[いとうたかし(1974〜)「鴻」同人]
序:増成栗人
装丁:和兎
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2018/11/27刊行