◆第一句集シリーズ/I
風花す銀紙ほどのやさしさに
知識や既成概念だけではなく、生の手触りを大切に言葉をきりとっていく。それが思いもかけぬ世界を展開させ、奇妙な説得力をもつ。
(序より・秦夕美)
◆自選十句
もう一度抱つこしてパパ桜貝
あのときのあなたでしたかアネモネは
春の日をあつめて痒しマンホール
ふらここの響くは子音ばかりなり
とりあへずグッドデザイン賞天道虫
みどり児の手形の中の薄暑かな
銀漢や象のなみだに触れに来る
葱白し七つの大罪ほぼ犯し
マスクしてみな美しき手術台
この辺り鳥獣戯画のクリスマス
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[たなかはづき(1955〜)「豈」所属]
序:秦夕美
装丁:和兎
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2018/7/30刊行