◆第一句集シリーズ/I
一匹のネズミを肩に雪女
白戸麻奈にとって、俳句は決して身から離せない詩形である。そのことを充分に理解しているからこそ、白戸麻奈は、命あるもの全てに愛情を注ぎ、真面目に俳句と向き合っているのである。
(序・山崎十生)
◆自選十句
曇天に大地切るよう大根切る
ダリア咲き明日を白紙に戻したる
紅葉踏む少年山中で吠える
冬日和カラカラ乾いた乳母車
切なげに夜の冷蔵庫光りける
ヒリヒリとするほど綺麗サクランボ
かまきりは魔女が私にくれたもの
スパークし聖書で爪とぐ子猫かな
少年の裸のような滝だった
放哉のさびしさ一面に露
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[しらとまな(1969〜)「紫」同人]
序:山崎十生
装丁:和兎
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2018/9/2刊行