◆第二句集
明易の島に着きまた島に着く
これからも、さまざまな場所に出かけていくことになるでしょう。しかし、訪れる場所それぞれに風が吹き、時がめぐるように、私も変わるはず。それを「希望」として、俳句と向き合っていきたいと思います。(あとがき)
◆自選十五句より
こんなにも鳥を見てゐて寒に入る
白紙にくるまれてゆく冬薔薇
梨棚の剪定に火のしづかなる
暗がりに薬箱ある雪解かな
ほほづきの鳴るごとく鳴き春の鹿
夜に穴のあくほうたるの消えるたび
登山靴ここに置けよと薪くべて
カウベルは草噛むリズム雲の峰
海の色すつと変はりしとびをかな
フーコーの振り子ゆつくり秋めきぬ
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[あんどうきょうこ(1959〜)「椋」会員]
装丁:和兎
四六判フランス装カバー装
2019/7/14刊行
196頁