◆季語を通して俳句を学ぶ
既刊句集全六冊の収録作品を季語別に分類、索引を付す。
俳人理解の上で更に役立ち、実作者にとっては季語を通して俳句を学べる格好の一書。
◆収録作品
第一句集『初心』
第二句集『金泥』
第三句集『祗園寺』
第四句集『花匂ひ』
第五句集『花びら柚子』
第六句集『紅加茂』
◆収録作品より
佳き年を迎ふ阿吽の呼吸かな
初春の熊野の神符那智の鈴
元朝の祗園はよかり白朮酒
人の日に帝のことぞ思はるる
松の内らしき疲れの残りをり
松過ぎてより届きたる絵馬一つ
たらちねの愛のごとくに初明り
初景色大和言葉のごとくあり
病人にすこし春著の客まぶし
唇をちよろぎの紅の染めもする
*
[ごとうひなお(1917〜)「諷詠」主宰]
編集:谷口時春
装丁:菊池信義
四六判上製カバー装
326頁
1995.09.10刊行