◆シリーズ最新作
日々異なる季語を詠むことで、これほど日常を襞深く過したこともなかった。
3月8日(火)
光増しつつ白木蓮の花仕度
このあいだまで地味で瘦せた裸木だったのに、蕾がひとつ残らず膨らんで、一気にひらく日を今か今かと待っている。駅までの道がこの頃ほど楽しみなことはない。ある日いっせいに灯ともるごとく咲くのだ。
◆あとがきより
この一年ほど季節の移りゆきをこまやかに感じたことはなかった。日々異なる季語を詠むことで、これほど日常を襞深く過したこともなかった。六十代最後の年の何よりの記念になった。
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[にしむらかずこ(1948〜)「知音」代表]
装丁:和兎
四六判変形上製クロス装
386頁
2018/5/30刊行