◆俳句はささやかな日常を詩にすることができる文芸である。
9月11日(木)
抽斗の古き香りや居待月
30年ほど使っているライティング・デスクは横浜の家に置いてある。
結婚指輪は20年間ずっとその抽斗にある。
◆あとがきより
俳句はささやかな日常を詩にすることができる文芸である。私は以前からそう言い続けてきた。俳句日記は図らずもそれを一年通して実践することになった。サラリーマンと俳人を両立させるのはたいへんだろうと心配されることも多い。無理して涼しい顔をしているところもないわけではないが、この日記を読んで、案外余裕があって楽しそうにやっているじゃないか、と安心していただければ幸いである。
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[おがわけいしゅう(1961〜)「鷹」主宰]
装丁:和兎
四六判変形クロス装
388頁
2015/09/09刊行