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◆現代俳句文庫シリーズ
人はみななにかにはげみ初桜
◆収録作品
『父子唱和』（抄）
『雪の花』（抄）
『星辰』（抄）
『花鳥来』（抄）
『花鳥来』以後
◆収録作品より
凍雲に一筋届く煙あり
春潮のひびける島の宮柱
峙てる高炉の下の秋日和
氷柱垂れ同じ構の社宅訪ふ
焼跡の天の広さよ仏生会
月真澄しづかといふは父の面
月を見てをりたる父の諭すこと
外套の中の寒さを覚え立つ
鶯や我に親しき母の答
稲妻や夜の水打つ山の町
＊
[ふかみけんじ（1922〜）「夏草」「ホトトギス」同人 「珊」創刊 「花鳥来」主宰]
解説：斎藤夏風
装丁：スタジオ・ギブ
表紙写真：武内理能
四六判ペーパーバック
104頁
1993.12.20刊行
