◆21世紀俳人シリーズ
◆第七句集
口誦と片言の力 それが俳句だと思う。
◆収録作品より
三鬼忌の雨のつぶつぶ鯉叩く
ふしだらに犬もいる日の桜咲く
殺人があったぱかぱかチューリップ
春暁の夢野久作あの楠は
なんとなく帆が揺れている春の闇
親戚は顔が大きく春の闇
草餅はなおも怠惰にふっくらと
両親はTシャツ好み夏みかん
からたちの花摘むように指切りは
つばめ反転アメリカ青春小説集
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[つぼうちねんてん(1944〜)「船団の会」代表]
栞:高野公彦
装丁:スタジオ・ギブ 川島進
四六判上製カバー装
206頁
1994.08.01刊行