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◆現代俳句文庫シリーズ
三月の甘納豆のうふふふふ
十代の頃から句を作り、「日時計」などの同人誌を出していた著者の句集からの作品とエッセイ二篇を収める。
◆収録作品
『朝の岸』（抄）
『春の家』（全句）
『わが町』（全句）
『落下落日』（全句）
『猫の木』（抄）
◆収録作品より
雷雨去り少女スターの写真見る
孤島明けて新任教師魚と来る
牛競り続く片手の少年片手忘れ
浮雲は中也の帽子春の丘
会うたびに無口になる父鯖を裂く
ひっそりとベラ棲む明るさ父母の島
父祖は海賊島の鬼百合蜜に充ち
鬼ゆりのあふれる花粉渇水日
キス初めて昆虫館の潜む森
ぶらりとライオン都会の赤児が眠っている
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[つぼうちねんてん（1944〜）]
解説：道浦母都子 足立悦男
装丁：スタジオ・ギブ
表紙写真：武内理能
四六判ぺーパーバック
104頁
1992.03.10刊行
