書籍詳細

高木一惠句集『悲母なりし』(ひぼなりし) [9784894029804]

販売価格: 2,762円(税別)

(税込: 3,038円)

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◆ 第3句集
序・金子兜太
 誠実に軽やかに 
  高木一惠の俳句や文章を読んでいると、みどりの葉越しに遠くきらめく、細やかな水波を望むおもいがある。静かな、しかし閃きを蔵した感性。
 この感性は禅の修行によっても磨かれているようだが、親しみつつ吸収していると言いたい気持が私にはある。
 そして誠実に生き、それを表現しつつ、まっとうに未来に向って歩いてゆこうとしている。



靴ぬげば手児奈の素足かつしか野
楷若葉をさなき彼と彼女たち
ピノキオは未だ木の鼻小鳥来る
コスモスや遊びのやうに支へ合ふ
もう逆立ちができない電飾クリスマス
慈母なりし悲母なりしとも冬椿
短日や食べて働く若き母
反戦や着替へて淡き花の宿
永き日のミトコンドリア骨のなか
漁火へふつと涼しき乳房かな

序・金子兜太 題字・倉橋羊村
装丁・伊藤鑛治
四六判フランス装函入り
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