◆必読入門書
既刊句集より自選ベスト100句に解説をつけた入門書。
代表句が網羅され、それがどのように生まれたか知ることができる魅力的な一書。
入門書としては必須アイテムのシリーズです。
◆収録作品より
でで虫は戦場のにほひ花の匂ひ
それまでただ何となく作っていた俳句が、自分自身の思いを込めてこそ本当の俳句であると知ったのは、三十代後半になってからである。すると、ずっと心の隅にひっかかっていた痛みのようなものが途端に句となってぞろぞろ生まれて来た。この句もその一つ。
子供の頃、でで虫(蝸牛)は良き遊び相手の一つであり、そして戦場とは、少年にとってのこの世の果てなるところでもあった。花とは戦死した人達への餞の言葉でもある。
(『春亂』昭和47年)
Amazonでの本の購入はこちらより→
Amazon
ご本の紹介→
(ふらんす堂「編集日記」)
*
[くわばらさぶろう(1933〜)「犀」代表]
装丁:和兎
四六判変形並製カバー装
220頁
2018/12/1刊行