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◆全作品より猫の句120句収録。
「馬酔木」時代のエッセイ「四十番地の猫」を収録。
猫といふものは、私が亡き妻の知世子と埼玉県の古利根川のほとりに新居を構へた時、知世子が子猫を貰つてきて育て始めてから、いつも私達の生活の中に入つてきて、家族の一員のやうな感じで存在したものなのであった。(略)私は若い時から俳句をやつてくるのに、生活の中からものを生かしてゆくといふことを目ざしてきてゐるので、いつとはなしに猫が発送の契機になつてゐたというふことが考へられるわけである。
(あとがきより)
◆テーマ別精選
現代俳句の世界を新しい角度から照射し、一人一人の作家をより立体的に把握せんとする意欲的試みに充ちたシリーズです。伝統形式にささえられた芳醇なる作品群は、私たちの魂の渇きをきっと豊かに充たしてくれることでしょう。私たち日本人のアイデンティティーをこの小さな本にみつけてみませんか。
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[かとうしゅうそん(1929〜)]
栞:谷川俊太郎
装丁:千葉皓史
A6判フランス装
80頁
1990.05.26刊行