◆超新星の輝き
シリーズ最新作!
◆内容紹介
一本の樫の木やさしそのなかに血は立ったまま眠れるものを
「十五才」の一首。「血は立ったまま眠れるものを」という比喩表現がきわめて魅力的。寺山修司自身もこの表現を気に入っており、一九六〇年、二十五歳の時に初の戯曲「血は立ったまま眠っている」を書いている。劇作家高取英によるとこのフレーズは、フランスの詩人エリュアールの「パリは立ったまま眠っている」を元歌としているそうだが、「血は立ったまま眠っている」の方が詩的起爆力は比較にならないほど大きい。
樫の木の幹の中に立ったまま眠っている血、それは詩人の血であり、文学の魂そのものではないか。
(No19より)
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[ふじわらりゅういちろう(1952〜)「短歌人」編集委員]
装丁:和兔
四六判変形並製カバー装
224頁
2022/06/23刊行