◆食べることの幸福
美味しいものがどっさり。
俳誌「火星」に長年にわたって連載したエッセイを一冊に。
前著『季語のごちそう』につづく続編。
食べることの倖せを、思い出とともに季節感豊かにつづる好エッセイ。
◆収録内容
京都の食事処「なかひがし」は米がメインディッシュと銘打っているだけあってご飯もうまい。信楽焼きのねばりが吹きこぼれぬ工夫の土鍋で炊くご飯は、コースの終わりに炊き上がるよう竈に火をいれる。飯になる前のアルデンテを一口、次に蒸らして旬の漬物とめざしでご飯を頂く。最後におせんべいのようなおこげにオリーブ油をちょっと付けて、すっかりご飯を頂ききる。米を水だけで調理し美味しい料理に変える、クールな技である。(略)その日も残雪をイメージしたという小さいいなり飯込が出された。(略)季語そのものを頂くような一皿だった。
(本文「土筆」より)
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[やまもとようこ(1935〜)「火星」同人]
序句:山尾玉藻
装丁:君嶋真理子
四六判ソフトカバー装グラシン巻
214頁
2019/4/25刊行