◆第四詩集
彼女はいまどの惑星にやってきたのだろうか。黄色いチョウの「伝言」はいま「あたし」になにを伝えようとするのだろうか。
(栞より・吉田文憲)
『移動遊園地』制作には、要するに「記憶」を乗り越えた、あるいは少なくとも「記憶」と釣り合う「あたし」の現在を書きたいという、詩人主体の切実な思いがこめられていたのでした。
(栞より・野村喜和夫)
◆収録作品より
クレピュスキュル(たそがれ時)という言葉に魅せられる、
彼女。
思わずその言葉をつぶやいた、
茜色の空の下、
トラムには乗らず、
石畳の裏通りを歩いていると、
古びた建物に囲まれた広場に、
立体絵本のような移動遊園地が現れた。
(「移動遊園地」より)
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[たくぼよしこ]
栞:吉田文憲・野村喜和夫
装丁:和兎
四六判ペーパーバックスタイル
104頁
2018/10/17刊行