◆第二句集
標無く標求めず寒林行く
古人もこの寒林の道を歩いてきたのだろう。そしていま、私の歩んでいる道を、同じ気持ちで踏みしめている、現代の若者もきっといる。
◆自選十二句より
短日や模型の都市の清らなる
眠られぬこどもの数よ春の星
名乗らぬ者扉を叩く炎暑かな
月とペンそして一羽の鸚鵡あれば
藻を踏みて蝦のあゆめる秋日かな
絵の少女生者憎める冬館
馬と眠る旅をしたしよ沙羅の花
ふるさとを旅するこころ樺桜
嗚咽なし悲鳴なし世界地図麗らか
日盛や動物園は死を見せず
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[たかやなぎかつひろ(1980〜)「鷹」編集長]
装丁:和兎
四六判並製クータバインディング
180ページ
2016/5/8刊行