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◆作風は清涼にして瀟酒、即興・存問の俳句の本質をはずさず、虚子の「花鳥諷詠」を遠き地平に据え、「戦後俳句」を俳諧に徹して生き抜いてみせた俳人川崎展宏の全句集。清冽なる詩精神と古典への深い造詣、含羞の笑顔がとっておきの俳人だった。戦争の炎の苛烈なる残像は生涯消えることなく終始表現者展宏の胸中を貫き、それもまた俳句的主題のひとつであり続けた。
既刊句集六冊に「『冬』以降」を加え作品2356句を収録。
◆収録内容
第一句集『葛の葉』
第二句集『義仲』
第三句集『観音』
第四句集『夏』
第五句集『秋』
第六句集『冬』
「『冬』以降」
「『冬』以降」解説・長谷川櫂
句集解題・須原和男
年譜・川崎美喜子
初句索引・季語別索引 付
◆栞
金子兜太
深見けん二
稲畑汀子
大岡信
星野恒彦
山口仲美
高柳克弘
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[かわさきてんこう(1927〜2009)]
装丁:君嶋真理子
A5判上製函入り
500頁
2012.10.29刊行