◆ 英語で味わう狩行代表作の数々
[立ち読みする]
狩行作品より、一〇二句を抄出して英訳。
訳は俳人でもある早稲田大学英文学教授の星野恒彦氏と、同じく早稲田大学で日本文学と英文学の教授をしておられる、Adrian Pinnington氏のお二人による共訳です。星野教授のお話によれば、「狩行作品はイメージが明晰なので、外国人にもよく理解できると思います」とのこと。日本の代表的俳句として、海外に紹介するのにふさわしいということです。語法やリズムに細やかな注意が払われ、斬新な表現方法と豊かなリリシズムに満ちた狩行俳句の魅力を英語を通して、私たちは再認識をすることになるでしょう。
violets in a clump
just like
an unfinished poem
菫かたまりて未完の詩のごとし
the tall windows
of a church ─
morning cherry blossoms
教会の縦長き窓朝桜
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Introduction(序)・星野恒彦
訳・星野恒彦/Adrian Pinnington
装丁・伊藤鑛治 菊判変型ペーパーバック 110
●鷹羽狩行の略歴
昭和5年10月5日、山形県生まれ。山口誓子・秋元不死男に師事。同53年「狩」創刊、主宰。毎日新聞・NHK全国俳句大会などの俳句選者。(社)俳人協会会長、(社)日本文芸家協会理事、日本現代詩歌文学館振興会理事、国際俳句交流協会顧問。句集『誕生』(俳人協会賞)・『平遠』(芸術選奨文部大臣新人賞)・『十三星』『翼灯集』(毎日芸術賞)のほか、エッセー集、入門書、歳時記など著書多数。