書籍詳細

和田悟朗句集『人間律』(にんげんりつ) [9784894027607]

販売価格: 2,700円(税別)

(税込: 2,970円)

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◆ 第九句集

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平成12〜16年にかけての作品300句を収めた句集。

〈人間であること久し月見草〉
自然のあらゆる立場が迫ってくるのだ。人間だけが持っている空間と時間の概念は不思議という他はない。(著者・あとがき)


     大鳥居くぐれば夏は天に在り
     星月夜本をまたいで座にもどる
     柿すでに柿色斜陽とどめおり
     二千年言い易くして落葉期
     懐に未開のことば螢の夜
     猫つねに猫と限らずいなびかり
     空中にとどまるやんま矢のごとし
     永劫の途中に生きて花を見る
     白桔梗一本にして万事かな
     物質として凍蝶は赤銹びに
     シャボン玉の中のシャボン玉反宇宙
     椿山別の径ゆく人の声
     立冬や白骨都市の観覧車
     星までのはるかな空虚松の芯
     玉虫や死後の眩しさあらたまる



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装丁・君嶋真理子
四六判上製フランス装函入り 180頁 2005.08.30

●著者略歴
俳誌「白燕」代表, 句集『七十万年』『現』『山壊史』『桜守』『法隆寺伝承』『即興の山』『坐忘』など。評論随筆集『現代の諷詠』『俳人想望』『俳句と自然』『赤尾兜子の世界』『活日記』『舍密祭』『俳句文明』など。第16回 現代俳句協会賞
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