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第52回毎日芸術賞を受賞
第26回詩歌文学館賞を受賞
◆第八句集
まだ若きこの惑星に南瓜咲く
「群生海」という題名は、浄土仏教の聖典から拾った言葉で、生きとし生けるものという意味です。言葉を探し求めて迷い、ふと言葉を得てはよろこぶ私もまた、群生海の一員であります。
(あとがきより)
◆自選十五句より
花の日も西に廻りしかと思ふ
迷ひたる如くに花の中にをり
天津日の歩みとどまる甘茶寺
今朝引きし鶴にまじりて行きたるか
簀戸入れて午から子規を読むつもり
人立てばすぐに鯉来る夏館
まだ若きこの惑星に南瓜咲く
大瑠璃は杉のいちばん先が好き
化けさうな一軒家あり螢狩
白山を大廻りして小鳥来る
*
[おおみねあきら(1929〜)「晨」代表同人]
装丁:君嶋真理子
四六判フランス装
204頁
2010.09.24刊行