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栞・甲斐貴也
無常に流れ行く時間を人生の喜びや憂愁に満ちた時間に変換する芸術。音楽や俳句、そして詩に内在する自由な精神と宇宙の循環律に触れつつ人生にとって価値あるものについて語るエッセイ集。
●目次
序 「時空のクオリア」〜虹の島〜
I 音楽と俳句
音楽と俳句、その循環律を巡って
音楽と俳句、逍遥の小径(1)意思が拓く世界
音楽と俳句、逍遥の小径(2)行雲流水
音楽と俳句、逍遥の小径(3)詩的幻想
音楽と俳句、逍遥の小径(4)時間と空間
音楽と俳句、逍遥の小径(5)時間の矢
音楽と俳句、逍遥の小径(6)軌跡の輝き
音楽と俳句、逍遥の小径(7)相互喚起力
音楽と俳句、逍遥の小径(8)紫色の世界
II 磯貝碧蹄館の俳句
磯貝碧蹄館の時間
磯貝碧蹄館とアントン・ブルックナー、その交響的序論
磯貝碧蹄館 一句鑑賞
III 句集・俳句鑑賞
『荒韻帖』小川双々子句集
『0(ゼロ)への伝言』津沢マサ子句集
『硝子の仲間』岩淵喜代子句集
『静かな水』正木ゆう子句集
『逆旅』橋本榮治句集
『夜の客人』田中裕明句集
『岡崎桂子集』岡崎桂子句集
『北斗七星』小林貴子句集
『夏館』長嶺千晶句集
『水の宅急便』浦川聡子句集
『遠き木』藺草慶子句集
『雷光』五島高資句集
『濫觴』石母田星人句集
『海市郵便』仲寒蝉句集
『光の伽藍』仁藤さくら句集
俳句スクエア集鑑賞
伍藤?之とドミトリー・ショスタコーヴッチ、その交響的序論
岡本公純とフランツ・シューベルト、その交響的序論
循環律の美学―和久井幹雄の「握手賞」受賞に寄せて
「光と時」―栃木きよ俳句鑑賞
IV 俳句エッセイ
二人のM・糾える縄
生を支えた俳句(江國滋 闘病句集)
俳句同人誌の開く地平
天使と悪魔の俳句談義
続・天使と悪魔の俳句談義
V 詩人・森永かず子の世界
「静寂のうちに、ものがたる余裕」―森永かず子のエッセイに寄せて
森永かず子とクロード・ドビュッシー、その交響的序論
「祈りの時」
「朝を言祝ぐもの」
あとがき
初出誌一覧