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蛤を頭数だけ買ひにけり
椅子の背に放られてをり花衣
間引菜の袋に残りをりし土
ゆきずりの運動会や声援す
白粥に大きな泡や寒の入
日常のありのままを飾らずに詠んで真実に迫った、一句の存在にゆるぎがない句集。

●著者略歴
旧姓・若竹。昭和2年横浜生れ。昭和60年綾部仁喜先生に師事。「藍の会」入会。平成3年「泉」入会。平成8年泉同人