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木語創刊十周年記念
収録句数182句
詠まれた鳥の種類は70種

ふくろふの眼ひらく音や雪の檻
岩つばめ古き泉を見にゆかむ
たのしくなれば女も走るみそさざい
青葉木菟こヽろに釘を打つときぞ
父恋ふと母には言はず冬の鵙
畳屋に鶲来てゐて昼深し
白きもの咥へ鴉も春の鳥
ひつぢ田に真雁の声の揃ひたる　　（ひつぢ＝漢字）
郭公や淋代の浜片ひかり
囀を眼鏡外して仰ぎけり
川の流れ少し変りぬ行々子

[やまだみづえ（1926-2013）「木語」元主宰]