書籍詳細

甲斐由起子句集『春の潮』 [9784894024564]

販売価格: 2,400円(税別)

(税込: 2,640円)

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◆ 著者第一句集
由起子さんの句風には、落着きと同時に新鮮な感性がある。先ずごく初期の句の
<春の雨文箱の桐の匂ひ立つ>
<ミモザゆらりと英字新聞にくるまれて>
<人とゐて人の恋しき二月尽>
<叱られてゐるは隣家か水温む>
などに由起子さんの細やかな情感を読みとることができる。(略)
<男来る春の潮をしたたらせ>
<海神のいつも近くに海女の笛>
<輝くや海士は小さき娘を連れて>
には、海で働く男女の姿がよく描かれていると思う。明るい詩情があるがこれも又由起子俳句の特徴である。有馬朗人(序文より)

     極楽と名を持つ寺の木瓜咲いて
     母どこか遠く見てゐる花野かな
     白子の目邪心なきまま食はれけり
     海鼠突問はれしことを語るのみ
     水門に春の潮はゆたかなる

序文・有馬朗人 装丁・君嶋真理子
四六判上製カバー装 182頁

○著者略歴
昭和39年横浜に生まれる。昭和63年実践女子大学大学院修了。大学在学中より、井本農一に師事。平成7年「常磐松句会」を経て、関口祥子主宰「祥」に入会。第一回「祥」新人賞を受賞。平成11年「天為」入会。有馬朗人主宰に師事。現在、「祥」、「天為」同人。俳人協会会員。俳文学会会員。日本国語教育学会会員
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