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そういえば、俳句などはまこと“率意の詩”というべきものではないか。ことに即興感偶に発し、文飾なく、挨拶の意を伝えるこの短詩の在り様は“率意”を以て尽きると言っていい。而して“率意の詩”にみずからの“いま”と“ここ”を点綴して、作者自身の人生の熟成を確認しているこの句集に私は経緯を籠めた微笑を送るものである。上田五千石（帯より）