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「もゆら」は辞書類に「玉がゆれ動き、触れあって鳴る音を表す語」と載っています。古事記には「母由良」日本書紀には「玲瓏」という漢字を当てて使われていたようです。この言葉の麗しい響きに惹かれて句集名としました。（あとがきより）

とびきりの鬼育てをり太郎月
蓮の実や百年待たば匂玉に
湯疲れの豆腐となりぬ漱石忌
追憶へ流しさうめん速すぎる

●著者略歴
昭和53年より「京鹿子」所属。平成元年句集『いびつな真珠』上梓。現代俳句協会会員。医師