一粒の 泪残りて 春の夢
比叡の灯の 見えゐる橋に 夕涼み
秋晴に 日焼けしと言ふ やさ男
豆の葉の 枯れるは早し 山畑
春夏秋冬に分け、600句の俳句を収録。
●著者略歴
本名・保三。1910年(明治43年)名古屋市生まれ。1932年(昭和7年)市立名古屋高等商業学校卒業。1936年(昭和11年)森下鉞子と結婚。1943年(昭和18年)日本光学工業(株)に入社。1953年(昭和28年)石竹、杣男の指導のもと俳句を始める。木馬と号す。1959年(昭和34年)妻と共にキリスト教の洗礼を受ける。1966年(昭和41年)鎌倉梶原に移る。1968年(昭和43年)日本光学工業協会主事に就任。1982年(昭和57年)日本聾話学校ライシャワークレーマー学園長に就任。1997年(平成9年)永眠(享年八七)