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◆ 第一句集
たとえば
「遠き日の花桐の下少女過ぐ」
夢多き佳品と思いました。
(飯田龍太)
フランス文学者にして詩人のはじめての句集
私は俊明さんの俳句との出会いを初々しいまでにと書いたが、それはこのような詩人としての難解なまでの形而上的世界を突き抜けた地点での自然の発見があった故だと思う。俳句は俊明さんの自然賛歌をおもいきり可能とした。しかし、俊明俳句がたんなる写生的自然詠に留まるはずはない。俳句に親しむにつれ成熟した詩人俊明が顔を出すようになってきている。そこには幼少期の体験ばかりでなしに、教養の域をはるかに越えた西欧体験がある。それが俊明俳句に形而上的な奥行を与えていることに私は注目する。すでに俊明でなければ出来ない俳句が生まれているのである。少し取り上げてみたい。
(松林尚志)
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跋文・松林尚志 題字・飯田龍太
装丁・君嶋真理子
四六判並製ソフトカバーグラシン巻き
188頁 2007.09.20刊行