◆ 朝俊英句集シリーズ 第二回配本!
<五月とは例へばシャツの貝ぼたん>
この句の中に、私は竹子さんの再起を信じた。急ぐことはない、ゆっくりと、しっかりと立上って頂きたい。幸い、優しく良きご夫君に恵まれ、温かなご家庭がある。このたびの句集上梓が、竹子さんの俳句の第二の出発への花束となるにちがいない。その明るい未来を信じ、更なるご自愛を祈りつつ、心より句集ご上梓のお祝いを申しあげる。岡本眸(序文より)
堰かれては白き炎となる秋の水
返り花夕日つめたくなりしかな
立葵少年母に素つ気なし
春水の濁りて力溜めをりぬ
初蝶の歓びに目の追ひつけず
もどかしき高さに烏瓜ひとつ
わくら葉や手に乗るほどの持ち時間
序文・岡本眸 装丁・君嶋真理子
A5判上製カバー装 112頁
●著者略歴
昭和4年12月東京生まれ。昭和60年岡本眸先生に師事。平成3年、朝同人