第4回 加藤郁乎賞受賞!
定型詩学の原理、日本詩歌の発生、定型詩学の展開、定型詩学の応用の4部構成。詩・歌・俳句がいかにして生まれたかを幅広く論じる。
◆ <詩・歌・俳句はいかに生まれたか>
著者独自の観点で定型詩学の原理へ迫る
本論は詩(歌、歌謡と言ってもよい)───それも普遍的な概念としての詩を対象とする一般詩学と位置づけられる。ただし、詩を考察の対象とするのにもっとも適切な体系を取ろうとすることから、特別な詩学として出現することとなる。それが定型詩学である。
定型詩学において詩の定義は殆どその詩学の体系に匹敵する重い意味を持っている。このためには、本詩学では詩とは何かを意識の上で考えることから始まる。体系は常に定義に反映され吟味評価を受け、定義は体系に還元される。(本文「序説」より)
[目次]
第1部 定型詩学の原理
1章 序説
2章 ヤコブソン批判
第2部 日本詩歌の発生
1章 上代歌謡様式
2章 和歌様式
3章 催馬楽様式
4章 朗詠様式
5章 和讃様式
6章 叙事歌様式
7章 説経様式
8章 雑芸様式
9章 田歌様式
10章 小歌様式 11章 囃歌様式
12章 琉球歌謡様式
13章 明治新体詩様式
14章 既述様式以外の詩歌・歌謡
第3部 定型詩学の展開
1章 言語的展開
2章 筆記体への領域的展開
3章 文学論
4章 定型詩学の体系
第4部 定型詩学の応用
1章 詩学と批評
2章 高浜虚子批判
3章 近・現代俳句批判
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[つくしばんせい(1950〜)]
B5判並製カバー装
598頁
2001.09.29刊行
●著者略歴
1950年1月14日東京生れ。雑誌「豈」発行人。日本文芸家協会会員