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◆ 第1句集
(駿河さんは)大変真面目で思慮深く明るく大らかな性格である。大らかは大雑把とは違い、とても繊細な心の持主である。人情の機微に感じ易いが大げさに表わさず心の底に鎮めている人のように思える。俳句はまず存問、写生と聞けば正面から人間を含めた大自然にその心を以て接し、句作毎にその神秘に驚き感動し素直に自分の言葉で表現する。感動させたものは何かを自問出来る賢さを持った女性である。知ったか振りをせず学ぶ姿勢を忘れない人柄で人との?がりを大切にする女性である。
(千原叡子)
作品紹介
句に詠まれゐること知らぬ大毛虫
鮓美味し思ひ出話更によし
打ち水といふもてなしも加はりて
転んでも起きても笑顔豆雛
この世では会へぬ人増ゆ返り花
賀の宴のホトトギスてふ新酒かな
燈籠の組み立て手順あなどれず
水に棲むあめんぼ水に濡れてゐず
おみくじを結ぶ最も濃きもみぢ
福飴の切らねば見えぬ笑顔かな
目次
序・千原叡子
千草会 千原草之選 三十六句
千草会 千原叡子選 二百七十句
あじさい俳句会 五十嵐播水選 五十三句
あじさい俳句会 五十嵐哲也選 二十五句
花鳥諷詠選集、全国俳句大会、その他 三十九句
随筆
あれから五〇〇日/四年目の追悼式
キャンパス便り/姫新線に乗って
あとがき
(1936〜)九年母推薦作家
定価 本体2190円+税=2300円
序・千原叡子
装丁・君嶋真理子
四六判並製ソフトカバー
256頁
2007.0311.刊行