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◆現代俳句文庫シリーズ
地続きに火噴く山ありひきがへる
◆収録作品
『のうぜん花』(抄)
『命独楽』(抄)
『水の午後』(抄)
『火を枯れを』(抄)
『祈り』(抄)
『羅紗』(抄)
『幌』(抄)
『蝶や蜂や』(抄)
◆収録作品より
門川のせせらぎ芹を育てをり
落ち合へる春装の婦の五六人
?の芽や少年少女光り飛ぶ
のうぜんか夫の背中に話しかく
日曜は丹前の夫になつてもらふ
すみふくべ母にかしづき母と老ゆ
初冬や石油で洗ふ絵の具筆
カナリヤと分つ冬菜を洗ひけり
むべの実に紫のりし十二月
大き風花まつげにとまる母の死後
*
[くりばやしちづ(1910〜)「船団」会員]
解説:久保忠夫 坪内稔典
装丁:スタジオ・ギブ
表紙写真:武内理能
四六判ペーパーバック
104頁
1992.07.20刊行