◆現代俳句文庫シリーズ
美術館に蝶をことりと置いてくる
◆収録作品
『夢谷』(抄)
『蝶日』(抄)
「未刊抄」
◆収録作品より
眼底をよぎる人あり冬花火
春浅し髪染めてゆく雑木山
立春の夢に刃物の林立す
鳥曇り少女一人の銃砲店
立春の遺影しづかに起ちくるか
語りつつ片耳熱す春の霜
蟇鳴きて少年青きメロン食む
あやとりの橋の下なり鳰潜る
春の虹この道ゆかば都あと
薺咲く天女降りしといふ辺り
*
[かきもとたえ(1928〜)「草苑」「白燕」「犀」同人 現代俳句協会会員]
解説:橋?石 宗田安正
装丁:スタジオ・ギブ
表紙写真:武内理能
四六判ペーパーバック
104頁
1993.11.15刊行