[立ち読みする]
“火”をテーマに自選304句を収録
◆ふらんす堂文庫
天地万有への融通無碍なる詩精神の躍動。“在りて在るもの”すべてに大使、生命の炎を燃やす。
◆収録作品より
秋刀魚焼いて火逃げし灰の形かな
虫の灯に読みたかぶりぬ耳しひ児
こまごまとひきだしもてる火桶かな
紅提灯揺れ揺れ氷売るるかな
茶の花に提灯あてて僕かな
提灯に水おとなしき代田かな
花葛の戸に山賤の門火かな
秋雨や火の舌出でし夕芥火
藪垣の結ひしまりたる焚火かな
買戻るおとがひ照す燈籠かな
Amazonでの本の購入はこちらより→ Amazon
*
[あわのせいほ(1899〜1992)]
栞:塚本邦雄
装丁:千葉皓史
A6判フランス装
80頁
1990.08.25刊行