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第23回北海道新聞俳句賞を受賞!
◆第二句集
馬の名は嵐と言へり水の秋
哲子さんはいま、俳句を作ることが愉しい真っ盛りである。自分の培ってきたものを大事にしながら、北海道に大きく包まれて存分に詠んでもらいたいと思う。
(跋より:太田土男)
◆自選一〇句
体操の白き整列さくら咲く
わが為の皿の葡萄を高く盛る
春の夢濡れざる川と思ひけり
鉛筆に眉墨まぎれ朝の蝉
氷像の翼のほかは粗削り
流氷へ広き間口を掃いてをり
野菊咲き北狐またふりかへる
花屑の流れて石をふちどれり
少女たち手話で紫陽花讃へゐる
木累(かんじき)や蛇のねむりを踏むやうに
*
[くぼたてつこ(1948〜)俳人協会北海道支部理事]
跋:太田土男
装丁・君嶋真理子
四六判上製カバー装
208頁
2007.11.17刊行