◆ 第一句集
「ものの影日々に濃くなるころもがへ」衣更えの頃の季節感が、誰にもわかる生活実感に裏打ちされている。こうした作品を読んだだけでも塚月凡太氏の存在価値が十分認められよう。(鷹羽狩行・帯)
ぬかるみの踏み固まりて一の午
山のあなたへ元日の郵便夫
弓なりに汐引いてゆく実朝忌
浮けばすぐ頭こづかれ浮いてこい
身ほとりに来て秋風となりにけり
序句/鑑賞四句/帯・鷹羽狩行 跋文・茨木和生
装丁・君嶋真理子 四六判上製カバー装 200頁
●著者略歴
本名・尾崎平。1944年和歌山県生まれ。1981年「狩」入会。1988年狩同人。2004年和歌山県シニアマイスター(俳句)。俳人協会会員、国際俳句交流協会会員、狩和歌山俳句会支部長。