38年間の作品、231句から選り集めた初の句集。長い年月歩みを共にしてきた家族のような俳句の数々。じっくりと作品を味わい、作者とともにその人生の歩みを辿る。
〈輪になりて少しはみ出す花筵〉句集『阿蘇』は、薫さんの三十余年の成果である。じっくりと作品を味わい、作者と共に、その人生の歩みを辿ってみたい。(序・山崎ひさを)
父祖の地や水田に映る阿蘇五岳
一族の墓地や植田に隣りして
山里や夜は団欒の春炬燵
山焼きの火の躓ける岩場あり
日暮来る山焼きの火のまだ残り
序文・山崎ひさを
装丁・君嶋真理子 四六判上製カバー装 144頁
●著者略歴
昭和4年2月12日生れ。昭和24年総理府本府内閣総理大臣官房総務課に就職。平成元年定年にて官を辞す。石川圭佑と結婚。俳歴?昭和48年「春嶺」に入会し、岸風三楼に師事。昭和54年第十八回春嶺賞受賞。昭和57年「青山」に入会し、山崎ひさをに師事。その間「海嶺」に拠り、畠山譲二に学ぶ。現在、青山同人。俳人協会会員