平成10年2月に誕生した句会、「花暦」。5年という月日で育ててきた「花暦」の、同人・会員合わせて110名による初の合同句集。
◆ 創刊五周年を記念した、同人110名による合同句集
『私たちの「花暦」が誕生いたしました。遅い出発とも思えるのですが、自然な成り行きとも思え、徐々に実感が湧いてまいります。これから先が大変と思います。しかし、好きな道であることに変りはなく、戦前、戦中、戦後と生き抜いてきた連衆とのつながりを大切にして、亡き岸風三樓先生、加畑吉男氏の天からのお励ましを頼りに、小さくとも暖かい俳誌をと心がけてまいります。お互いの生命を大切に、前向きに詠っていきたいと念じております。
舘岡沙緻(序文より)
紅 梅 舘岡沙緻
空へ色うばはれ冬の桜かな
蕎麦処の二階涼しき畳かな
アサヒビールのネオンは昔涼み舟
一日の日射さぬままに宵天神
紅梅の百蕾紅の雫とも
縄飛びの地を打つ音や暮れてきし
女ばかり四人で送る冬の葬
編集・花暦合同句集編集委員会
「花暦」主宰/序文・舘岡沙緻
装丁・君嶋真理子 A5変型上製カバー装 235頁