◆新しく夢みる詩人叢書シリーズ
◆待望の第5詩集
羊雲を眺めているような孤独
(栞より)
バブルに踊ったサービス業の最前線にまともにまきこまれ、余裕の無い日が続いていた。そんななかで、書いてしまった作品である。
(あとがきより)
◆推薦のことば
ぼくらの人生は詩集をひらいた一頁めからはじまる。このシリーズに登場する詩人たちは、つねにフレッシュでありつづける。詩歴の長短には関係なく、いつまでも若い。世界にも例のない日本語ということば、平仮名、片仮名、漢字を使って詩を書く素晴しさを教えてくれる。学生時代から詩を書きはじめたわたしは、どきどきするような思いで他人の詩集を読んでいた。いうまでもなく詩とは発見であり、絶えず、みずからを新しくする「新人」なのである。
富沢智さんの作風は、ほろ苦いユーモアを交え、人生の達人の域に達している。好漢がんばるべし。
(清水昶)
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[とみさわさとる(1951〜)]
栞:辻征夫
装丁:スタジオ・ギブ
装画・エッチング:牛尾篤
B6判ペーパーバックスタイル
96頁
1994.10.01刊行