書籍詳細

川口未来句集『白樺派』(しらかばは) [9784894021310]

販売価格: 1,845円(税別)

(税込: 2,030円)

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書籍詳細

◆現代俳句女流シリーズ燦
直感的、簡潔であることは美しい。かつて短歌を詠んでいた川口未来さんは、今では屈指の「吟行写生派」だ。短歌ならば嫋々とうたい上げる哀しみや、切なさを一切言わない。省略するということは恐ろしいことだ。言わないことで逆に叫びや吐息が噴き出してくる。これこそ俳句の、物による切り取り方だ。
すきとほる目玉残せり蛇の衣
形代として両腕のなかりけり
(帯より)

私の俳句探検は「ひようげもの」への憧れかもしれない。自然や生活に対する好奇心や驚きであり、また喜びとも、戯れともいえるような世界である。
(あとがきより)


◆収録作品より
夏炉して大いに学ぶ白樺派
あすなろの柱や蚊遣香這へる
枇杷熟るる沼のしづかな村なりし
葱坊主さはつて沼のほとりまで
水草の遊びつかれて水の底
もう沼の際まで田植すみにけり
よろよろの青田の列もありにけり
焼場まで見事な青田つづきけり
禅堂のまはりびつしり踊子草
焚口を往つたり来たり蕗煮ゆる


[かわぐちみらい(1931〜)現代俳句協会会員]
栞:岸本尚毅
帯・序:辻桃子
装丁:スタジオ・ギブ 川島進
A5判上製カバー装
112頁
1995.10.10刊行
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