◆21世紀俳人シリーズ
◆第二句集
俳句の私性に拘り続けたい。
拘りの行き着く先に普遍があり私性を越える瞬間がある。
(帯より)
◆収録作品より
早梅や南都北嶺みづみづし
落慶の大鯛はこぶ牡丹雪
一月の鷹に音無き大河かな
一徹の鵜と一月の長良川
きさらぎや障子開くたび松の幹
くれなゐの蕾のほかは大雪解
春蘭は孟子に聞かす母のこゑ
靈山に生まれし蝶の白さかな
巌より春月詩仙一人あり
胎児いまかがやく朝の山櫻
*
[かねこせいどう(1945〜)「白露」同人]
栞:長谷川櫂
装丁:スタジオ・ギブ 川島進
四六判上製カバー装
222頁
1999.09.20刊行