[立ち読みする]
平成7年から17年までの『狩』入選句から再選した302句を収めた第3句集。
「滝音の身にこもるまで滝去らず」滝行者とは限らない。大自然のエネルギーを身に蓄えているところだ。このように読者に、生きる力と心の安らぎを与えてくれる一冊。
(帯より・鷹羽狩行)
鬼やらふ常は使はぬ間も灯し
一握りほどの水着を拡げ干す
皿洗ふ音の涼しき山家かな
馬上より交通整理賀茂祭
われのほか使はぬ卓に春の塵
帯・鷹羽狩行
装丁・君嶋真理子 四六判並製ソフトカバー 168頁
●著者略歴
昭和16年鳴門市生れ。昭和29年「うずしお句会」入会。昭和36年「住友金属俳句会」入会。山田重昭氏と出会い「天狼」を知る。鷹羽狩行先生のファンになる。昭和38年「天狼」「岬」入会。山口超心鬼先生と出会い、芭蕉論・誓子論を学ぶ。昭和40年岬賞受賞。昭和53年「狩」入会。昭和54年「天狼」「岬」退会。昭和55年第1句集『青嶺』上梓(天狼時代の作品を収録)。昭和56年狩同人。昭和62年毎日俳壇賞受賞。平成14年狩白羽同人。俳人協会会員、日本現代詩歌文学館評議員、和歌山文化協会文芸部長。