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◆ 第一句集
『途上』は高原桐さんの第一句集であり、三百四十句を納めてある。
桐さんは能登の人である。その由もあり能登の句、故郷を思う句に佳いものが多い。そして父や母を詠ったものにも佳句がある。
高原桐さんは、これから一層伸びる力のある人である。その心意地と自覚を句集名「途上」が示している。(有馬朗人)
十方へ光を放つ福寿草
風花の寂光院となりにけり
初蝶や九郎自ら元服す
嫁がざるわが引き出しの桜貝
赤ん坊の顔して春の狐かな
序文・有馬朗人
装丁・臼井新太郎 四六判上製カバー装 214頁
●著者略歴
本名・志幸文子。昭和18年石川県生まれ。昭和40年東大ホトトギス句会入会。平成3年「天為」入会。平成7年詩歌四方山話の会から「花守」参加。平成9年柴又俳書研究会参加。平成16年NPO子どもの心を豊かに育てる教育システム研究所副理事長としてクロアチア‐ジャパン・フェスティバル参加。子どもの俳句を通してクロアチア俳句協会と交流。現在、「天為」同人。日本学生俳句協会幹事。俳句を創る会会員。現代俳句協会会員。俳画(「高橋宗月会」)教授。