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写生と季題を大切に、平明で余韻のある句をひたすら追求するその姿勢。俳句を始めて25年の著者が、今まで歩んできた道を振り返り、新しい一歩を踏み出すべく作った第1句集。
和喜子さんの俳句を拝見していると、写生と季題を大切にされ、平明で余韻のある句をひたすら追求されているように思われる。
(鈴木貞雄・序より)
この度、改めてこの句稿を読ませていただいて、一句一句の表情がますます静かな穏やかなものになって、それが和喜子さんの個性となって来ているような気がするのである。
(谷口忠男・跋より)
ききるとなく咲き揃ふ辛夷かな
天界に捧げ泰山木の花
管絃祭たけなはにして無月なる
フィナーレのごとく銀杏の散りにけり
うかうかと神輿に蹤いて来てしまふ
序文・鈴木貞雄 跋文・谷口忠男
装丁・君嶋真理子 四六判上製函装 228頁